映画・テレビ・書籍の記事 (2/38)

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哲学と思考と文化生活優先のハードコアなニートライフ
ちょいと古めの映画も相変わらず専門チャンネルで録画しボチボチ観てまして

「マッド・マックス」やら「インターステラー」やらの映画史に残る傑作も録画鑑賞してますが
その辺のレビューは他に任せるとして

個人的に琴線に触れたのを厳選レビュー


今回はデンゼル・ワシントン主演のこのハードボイルドなアクション
いや〜〜何が良いって
そのデンゼル・ワシントンの枯れた佇まい。

静かに「老人と海」を読む孤独な中年と
欲に塗れた地獄の中で健気な夢を見る孤独な売春婦
これまた枯れたダイナーで、かけ離れた二人が図らずも出会い
図らずも本質を突くやり取りなんか、孤独な中年にはグッと来ますぜ。

ホームセンターでのおデブな庶民とのハートフルなやり取りも
最後までクールな作品に華を添えるスパイスになってますし

元CIAのデンゼル・ワシントンが無敵の強さでロシアン・マフィアを圧倒する。
そんな単純極まるプロットも

孤独な中年主人公に纏わる哲学的な演出スパイスのおかげで
漢の中の漢度がグッと上がってまして、
無敵でクールなアクションも最高に引き立つ次第。

やや冗長な感もあるかもですが、その銃を使わないなど
クールな美学が貫かれたアクションは見応え十二分なんであっという間
ちょいネタバレですが、ラストのホムセンでの死闘
銃ではないある飛び道具を使って宿敵を葬る。

その場面のカタルシス効果たるやナカナカ
そんなわけで極上に硬派なハードボイルドアクションに仕上がっております。ハイ

今どき無いですよ。
こんなにグッとくる硬派なハードボイルドは。

まさに孤独な戦いの最中に在る中年なんで、
ハードボイルドな美学が沁みたのは言うまでもありません。

この夏、映画専門チャンネルにて
ドハマりしてる海外ドラマがコレ

その名も
VINYL -ヴァイナル-Sex,Drugs,Rock’n’Roll&NY
いや〜〜〜〜〜時は、この間抜けが生を受けた
43年前の1973年
舞台はNY

そう、ロックンロールが最もアツかったあの瞬間、
あのヴァイブスを全てパッケージしたかなような全ロックファン必見の激アツなドラマ

あの濃い時代のエッセンスをダイレクトに知っている
マーティン・スコセッシとミック・ジャガーがコンビを組んだこのドラマ
面白くないわけがなく

脚本から演出から使われる楽曲まで
あのファックとドラッグとロックンロールが全開の良い子には絶対に見せられない
ぶっ飛んだ時代を、文字通り”体感”できる内容

3話まで見ましたが、まあ最高ですね!
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冒頭にはこのロックの生き字引き二人が
毎回フィーチャーされるアーティストを色々と語ってくれるんで楽しめます。

1話のニューヨーク・ドールズのライブもアツいですし
2話以降もアンディ・ウォーホール周辺のあのヤバイNYの感じを完全に再現していますし

何よりも時間軸が複雑に織り込まれた脚本がナイスで
ロックからブルースからR&Bからパンクからポップまで
あのアツい時代の様々なポピュラー音楽のエッセンスもバッチリ交錯するんで
ヴァイナル、つまりアナログなメディア全盛の70年代ヴァイブスがてんこ盛り。

主人公が社長を務める架空レーベルの雰囲気がとにかく最高!!!
良い子には絶対に見せられないヤルことヤッてる時代のアティチュード
それらも完全に再現してるんで、
最初は下手だったパンク・バンドの原石を見出し磨いていくカタルシスは
全ロックファン必見でしょう。

そうそう、ロックの本質はテクニックやサウンドでなくコレコレ

ソレをミック・ジャガーとスコセッシはバッチリ解ってるんで
今からでも全10話のこのロックンロールなドラマは必見ですぞ〜。

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そんなわけで、ドールズのライブLPを爆音で鳴らしております。

待ちに待ったグッド・シャーロットの新譜LPが到着

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いや〜〜〜6年ぶりですよ。


クランチトーンのパワーコードストロークで始まり、終わる。
このA面1曲目からキタ~~~!!!って感じのシンガロングしたくなるグッシャー節が全開。
カラオケ風のMVもええですな。

青春を共にしたグッド・シャーロット
復活の新作


サウンド・メイクも実にエエ感じでして、まだまだ現役、現役。

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それもそのはず、見事な復活を遂げた
ブリンクの新譜を手がけたジョン・フェルドマンがプロデュース


アップテンポからミドルからバラードまで
全編にわたり抜け感溢れるポップなパンクサウンドが展開

実に実にハッピーになれるアルバムでありまして
先行公開されてない曲中心のB面がこれまたスバラシイ。

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やっぱりLPで聴くと格別
日本盤CDは再来月の7日発売なんで、ライナーやボーナストラック目的の人は、もうしばらく辛抱。


th_CIMG0307.jpgスクリーンショット 2016-07-27 120036
ダウンロードコードも付いてるんで、何かと便利。

あ、そうそうこのLP付属のダウンロード音源。
スクリーンショット 2016-07-27 113スクリーンショット 2016-07-27 120155
MP3でビットレートも320kbpsと十二分ですし
PCやiPodなどで再生するのに便利なんですが

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このパイオニアの安物CDプレーヤーには便利な機能がありまして
USBメモリにダウンロードした音源をぶっ込んで再生すると
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サウンドレトリバーちゅう圧縮音源を高音質で再生する機能が使え
コレを駆使すれば、圧縮音源のMP3でもCDと同等のサウンドが聴けるんで
まあ、この時代にLPを買うデメリットはほぼカバーされお得で便利。

なんで、今や欲しい新譜はCDでもLPでハイレゾでもなんでもOK。

そんなわけで大御所ポップパンクの復活新譜
秋にも、まだまだ控えているんで楽しみであります。

隙を見ては専門チャンネルで録画した映画も色々と観てるのですが
アクションやホラーや「セッション」のような映画等々

その中で、特筆すべきというか
思いもよらず琴線に触れたのがコレ

予告編を見ると、よくある法廷サスペンス劇のようですが

カネがモノを言う現代の米国社会。
その最前線である大都会シカゴで凄腕弁護士として活躍してた
ロバート・ダウニー・Jr演じる主人公が母の葬儀ため
久しぶりに故郷の田舎へ帰り、絶縁状態であった判事である親父が
その夜に殺人容疑をかけられるひき逃げ事件を起こし
複雑な想いが交錯する中、仕方なくその弁護を引き受ける羽目になり、さてどーなるか?

と、いうお話。

これねえ、その映像や役者の演技や
色んな意味で抑えた味のある作品全体の佇まい
全ての中年へ勧めたい染みに沁みる人間ドラマが何よりも秀逸でして
法廷劇としてのカタルシスを求める人には駄作と映るかもですね。

この作品は、そんな安っぽいカタルシスなんかより
何とも味のある田舎親子やその周囲を取り巻く人間劇場が最大の魅力。

冒頭に出てくる全てが満たされたはずの都会の生活
離婚寸前の性悪妻からエスケープして田舎に帰るシーンからしてエエ感じでして
そこの田舎に居るキャラクターが、まあ淡々としてて素晴らしいのですよ。

こんな役をサラッと演じられるロバート・ダウニー・Jrや
脇を固める役者陣の懐の深さは無論のこと

これで心動かない奴は人間じゃねー。
ってくらいの、淡々と心揺さぶるエエ感じな人間劇場が展開され
それが押し付けがましくなく実にナチュラルなんですな〜

何度も言いますが、演じる役者が秀逸も秀逸。
特にヒロインの中年女を演じるベラ・ファーミガが実に健気でエエ感じ。

都会からサマーバケーションに来た子役も含めて、実にミニマルに気持よくまとまった
脚本は最後まで淡々とした静かな大人のヒューマニズムが堪能でき。

特に病んだ中年の人には、お勧め。

娯楽として楽しめつつも、サラッと哲学的な思考もできる
ナカナカの深みをもった作品であります。

病んだ時代。
相次ぐ警官による黒人射殺やアフガン退役兵による報復スナイパー事件などが起きていますが
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そんな中、タイムリーに録画して観たのがコレ


クリント・イーストウッド監督による、イラク戦争に派兵された
伝説的なスナイパーの伝記を基にした映画ですが

イーストウッド監督らしい淡々とした描写で
南部の愛国者が志願し911を経て混沌のイラクへ派兵され
数度の帰国及び再派兵を経る過程で精神が病んでいく様や
女子供まで爆弾を抱えるイラクにおける不毛で愚かな戦い。

そして、ネタバレになりますが、
同じようにイラクで病んだ退役兵をケアしながら自身の精神も回復しつつあった彼が
病んだ退役兵により殺されるラストまで

正にアメリカという病んだ国と
その時代を克明に描き出しておりまして、最後に彼の葬儀の車列に対し
沿道で星条旗を掲げる愛国者の実際の映像が流されますが
それが、なんともアイロニー的で印象的でしたね。

そして、今のイラクの混乱と米国国内の混乱。

全ては相手の信仰や文化を尊重できるような
哲学的な思考や、それに伴う配慮もなく
ただ異文化や異人種に対する利害と、短絡的で排他的なエゴでのみ暴走した結果。

米国内外で起きる愚かな報復の連鎖は、全て繋がっているのです。

それをタイムリーに感じる映画でした。