捨て石島嶼防衛 その1

さて、日々衰退する国情とは反比例するかのような戦前回帰な愛国及び全体主義と
身の丈に合わない軍拡が進行中でありますが、その歴史に学ばない大きな過ち。

自衛隊が現在進行系で進める捨て石島嶼防衛について
ワタクシのような馬鹿にもなるべく解るように数回に分けて、じっくりと解説していきたいと思います。
南西諸島シフト
まずはこの図を見て下さい。
これが自衛隊が現在進行系で進める島嶼防衛、南西諸島シフトの大まかな概要図。

主に中国(北朝鮮はミサイル以外はあり得んでしょう)のA2ADと呼ばれる戦略。
その脅威を理由にご覧の通りの赤丸地点を強化してるわけですが、
その中国の脅威や軍拡へ付き合う必要性あるかどうか?という
実に実に根本的な視点はじっくり後述するとして
とりあえず、この自衛隊の南西諸島シフト。
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個別具体的に見ても、平穏に暮らす住民に対し余りにも説明不足で強引です。
本土では殆ど知られてないですが、地域住民の意見が割れてる先島諸島でもゴリ押しされ
ここ奄美大島に至っては、賛成派を集めただけの説明会というより発表会を1回やっただけの強引ぶり。

奄美具体図
コレが今まさに急ピッチで進められてる奄美大島に配備される”警部部隊”の概要ですが
奄美大島は北部に中距離地対空ミサイル、南部に地対艦ミサイルがご覧の通り配置されます。

th_CIMG5876.jpg
前回も書きましたがコレ、イージス艦やヘリ空母艦隊同様に
有事の際は敵のISR網で真っ先にサーチされ一番最初に標的にされる先鋭も先鋭の部隊。

まさに説明書きにも書いてありますが、初動を担当する”事前配置”(コレ重要)部隊でして
ようやく自前で整備され始めた日本と違い中国のISR網は
中国ISR中国衛星1
民間衛星を活用すると60機はゆうに超え、24時間監視体制。
今や米国の空母艦隊も探知可能なレベルに達しつつあり無人機等のその他警戒網も含めて
日々進化中。

それを踏まえると、
奄美カントリー
対空ミサイル、それも初動を担当する移動式の中SAM部隊がこんな山の上の施設で済むわけがなく
衛星を始めとする敵のISR網から隠蔽し全島規模で移動しながら撃つのが当たり前。

そんな軍事的な常識ともいえる事を事前に住民へ説明したんでしょうか?
まさか対空ミサイルさえ山の上にあれば大丈夫なんて思ってませんか?
というか、土建屋は無論、地元店舗など目先の利益や
中国の軍拡や北朝鮮危機を煽るマスコミ報道など
目先の愛国心でそんなのどうでも良いと思って漫然と賛成してるのが真相でしょう。

違いますか?

いいですか、島嶼防衛というのは沖縄からサイパンやテニアンや硫黄島
過去の戦訓でも明らかなように
殆ど成功した例はありませんし、上陸云々の前に初動における弾薬投射量の勝負。
というか、補給線や経済も含めた体力勝負。

水際作戦なんて太平洋戦線の日本軍ですら反省し方針転換したアホな作戦は通用しませんし
硫黄島のように地下も含めて隠蔽しゲリラ的に引きこもるのがベターもベターで
それですら、圧倒的な弾薬投射量の前には成功しませんでした。

C4I等高度にネットワーク化された今でも同じ、というか、尚更そう。

スマホで全てを知ったかの如く
過度にハードウェアやシステムを過信するのも良いですが、
実際の有事をあまりナメないほうがよいですよ。

間違いなく島嶼防衛の有事となれば、事前配置された部隊はあらゆる手段で破壊されます。
後日、詳しく書きますが、もし有事になったらBMDやイージス網を遥かに超える
飽和攻撃を仕掛けてきますし物量もありますよ。中国は

弾道ミサイルなら弾道ミサイル、巡航なら巡航と都合よくシナリオは限定されませんし
当然ながらレンジもそう。都合のいい距離から撃たれません。
投射されるプラットフォームも飛行機や船や陸上ありとあらゆる手段から発射され
事前配置された艦隊や拠点へアウトレンジから同時多発的に集中してきます。

当然ながら、偵察やGPS誘導用の衛星も破壊対象ですし中国にはその能力あり。

結局は経済も含めてリスクとメリットのバランシングなのです。
戦争というのは

それを踏まえて、住民への避難とか説明したんでしょうか?

説明できるわけがないですよ。
誰が先に手を出すかは知りませんが、防衛省の背広組が想定するように
グレーゾーン事態から有事へシームレスに進行するなら、
機雷や魚雷やミサイルが入り乱れる中での対馬丸アゲインな島外避難は無論。

弾道ミサイルから巡航ミサイルまで
アウトレンジから草の根も生えない程フルに投射される中で島内避難も難しいでしょう。

先島諸島では島内避難を公民館や体育館とか説明してるんですから
ホント笑えません。

事前配置
で、それを踏まえてこの図。

そう自衛隊も解ってるんですな(笑)
敵の弾薬投射量の前に補給線も含め崩壊するであろう事前配置される部隊が捨て石なのを。

わざとらしく、万が一なんて付けてますが、
捨て石にした島を奪回するシナリオまでが最初からワンセット。
その為に本家海兵隊と訓練してる自衛隊版の海兵隊があり
オスプレイなどの着上陸装備があるんです。(無論、それも無意味ですが)
3段階
万が一どころか最初から
ホップ・ステップ・ジャンプな3段階のコレ

実は有事が有っても無くても破綻し、つい最近失敗したシナリオの焼き直しで
上記の上陸作戦を追加しただけのお粗末な代物。

その詳細は次回にて

ね、こうやって書くと
単に反戦、反自衛隊ありきじゃないのが解ってもらえますかな?

次回からはそれが更に解るように説明していきますよ。

本当に衰退する国情や周辺国の状況を総合的に鑑みて
感情的になって身の丈に合わない軍拡をするよりも
何にリソースを投入するのが合理的でベストなのか?を
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