今こそ戦前の貧民へシンクロ対比

戦前回帰な教育方針から治安が良いのに治安を維持する法案まで
時計の針が戻る時代。
th_CIMG4967.jpg
今こそ読みたいと戦前のプロレタリア文学を本格的に掘り下げようと
連休中に自宅の環境まで整備したわけですが、やはりその中でも小林多喜二
治安維持法による思想弾圧で壮絶なる拷問死を遂げた経緯は無論、
あの8年前くらいにブームになった名作やら、その戦前の貧民。

まさに、今、同様に貧しくなっていくのに体制を支持する従属的な国民性
それを自身の出自を元に鮮明に描き出した多喜二の著作は、
貧民の従属的な精神性を追体験しながら克明にリサーチするには最高の素材でして
(特にメジャー?な「蟹工船」以外も実に良いので全集で掘り下げよ)
th_CIMG4966.jpg
当然、フィクションではあるのですが
当時の最底辺の心情が痛いほどリアルに感じられます。
ムラ社会特有の妬み僻み足の引っ張り合い
抑圧され搾取され卑屈で陰湿で体制に従順な貧民の心情を抉り出す
この辺の鋭い感性が、後の迫害へと繋がったのでしょうね。
th_CIMG4970.jpg
th_CIMG4971.jpg
感性が過敏だとあまりにも悲痛なので、家で読んでると
胸が掻き毟られる錯覚に囚われる程なんで
こういう木漏れ日の中で中和しながら読んでると没頭できます。

th_CIMG4973.jpg
それでも、回復するのにLPやらが必要な程ですがね(笑)
それくらい当時の最底辺の閉塞感を見事に抉る熱量の高い作品になっているので
読み手も疲労しますし書き手の熱量は想像を絶しますが
それが多喜二の多喜二たる所以

今こそ、この戦前回帰な時代の最底辺の匂いと
当時の最底辺の匂いをシンクロさせ対比させる価値があると踏んでいます。

何故ながら全体主義的な体制を生むのは為政者やインテリ層でなく
それを支持する民衆と無自覚な国民性なのですから。

そのある意味、救い難く卑屈な心情をフラットに汲み取る作業は
全体主義的に暴走する愚かな時代に飲み込まれない個人的な自己防衛の鍵。

それを得るのに多喜二や一連のプロレタリア文学を掘り下げる価値は大いにあります。

無論、アナログにね。


スポンサーサイト

コメント


管理者のみに表示

トラックバック