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2018年06月01日の記事 (1/1)

島嶼防衛という名の追い込み漁 その1

東大卒の元自衛隊幹部ですら見えていない愚かな絵図。
「絶対に勝てない相手へ喧嘩売らずに仲良く共栄しろ」
僕の頭の中では、何年も前から見えてるシンプル極まる結論。
それらを傍証を添えつつ、立体的かつ詳細に伝えるのは意外と難しく面倒くさいものです。

ですが、こういうのは前もって言っておかないと意味ないですし
後世の人間に誤解されるのは心外。
だいたい南西諸島への陸自配備など愚かなる軍拡化へ反対してる僕が
根拠がない抽象論で主張してると言われるのも実に癪ですし、面倒くさいですが数回に分けじっくりと
軍事的な根拠も示しながら、愚かな時代に対する布石を打っておきたいと思います。
僕のような頭の悪い人間にも解るよう、なるべく平易な表現にて。
下々の庶民が戦略なんか考えても無駄だと思ってるでしょ?
冗談じゃないですよ。日本の中枢がそんなに高尚な存在なら、
こんな庶民を食い物にする老人ホームみたいな国になってませんし
大日本帝国は愚かな自爆を伴い破滅してません。
今も昔も意外とバカですよ。そんな飢え死に自爆国家から自己防衛を図るなら、
僕らこそ事前に考えておく必要性があるわけで、以下にそれを証明していきます。

th_限定戦域
さて、現在最新版である平成29年度防衛白書にもあるように
この本州に匹敵する長大な補給路が必要な我が南西諸島を限定的な戦域と想定し
自衛隊は陸自配備等を図ってるわけですが、最初から結論を言いますと、
これら全て抑止力とは程遠い完全なる無駄。

少し俯瞰して中国の現有戦力や地理的な特性を鑑みた戦略を頭に浮かべる事ができれば
この戦域を限定した戦略が如何に破綻してるか?
即座に理解できるんですが、本当に理解できないのか?理解しつつ敢えて無視してるのか?
今や東大卒の元文官ですら現状を認識できてません。
まあ、あの愚かな戦争をやらかした日本らしいといえばらしいのですが、
これから具体的な戦術論も含め、その愚かさを示していきましょう。

th_ClCKKWzVYAAzFbe.jpg
初回の今回は先ず地図をどーんと俯瞰して
米軍や自衛隊がよく言う、中国の海洋進出や所謂A2/AD(接近阻止・領域拒否)戦略。
所謂、列島線戦略も含めたこれらが画餅であり、
中国が戦略的に戦力を整える温床になってる事実を解説します。
th_オフセット
簡単ですよ。キーワードは自衛隊の防衛白書にも出てますから。
この所謂、オフセット戦略。自分の長所を伸ばし相手の長所と相殺する。
つまり、中国にとっての弱点はなんぞ?それを考えてみれば自ずと答えは出ます。
th_南西諸島限定戦域
先ずはこの限定された戦域を海底の地形まで含めた地図で見てください。
ご覧のように中国にとっては東シナ海の大陸棚は
浅くて潜水艦の活動が最初から制限されるわけです。
つまり、どういう事かというと、中国の弱点である煩い潜水艦や貧弱な対潜能力。
そもそもは、この浅い海ではそれら能力を最初から存分に発揮できないわけです。
そんな事、中国の立場になれば誰でも解るのですが、自衛隊の高官は理解できてないのですよ(笑)
自分たちが深海に囲まれ外洋に出るのに恵まれた地理的条件にあるのが当たり前なんで
尚更、相手に対する想像力が及ばないのでしょうね。

この浅い海という地理的な弱点は
自衛隊が中国沿岸へ進出しようとする際には自分たちにも返ってきますからね。
どんなに静かだろうが海底の下までは潜れません。
その辺は次回以降に詳しく解説するとして

th_KIMG1975.jpg
そんなわけで、中国としては弱点である潜水艦や揚陸能力を補うべく
何でオフセット、つまり、相殺してるかというと?
そう、米軍がINF中距離核戦力全廃条約の制限により配備できない長射程ミサイル。
中国は米露の結んだ条約なんぞ関係ないですから、以上の弱点を補うべく
そもそも潜水艦なんか関係ない安全な内陸部から文字通り長所を伸ばしてきた次第。
こんなわかりやすい構図はないですよ。
th_o0705036414137294426.jpg
th_KIMG1980.jpg
しかも、それらの長所は殆どが移動式ですからね。
日本がF35などの敵地攻撃能力を持とうが容易に破壊できませんよ。
軽空母やスタンドオフミサイル等も含め自衛隊が目論む敵地攻撃能力の破綻した構図。
その辺は次回以降のお楽しみにするとして

th_KIMG1970.jpg
兎にも角にも、中国の一貫した基本戦略としては、この「積極防御」
東大卒の自衛隊の元総監はプロパガンダとか現実逃避してますけど、
現実はこの戦略の下、中国は着実に長所を先に伸ばし
今や経済成長に伴い弱点すら克服しようとしてる段階なのです。

th_集中投射
そもそも、中国は貧弱な上陸部隊や煩い潜水艦はおろか
艦隊すらもこの限定した戦域へは送りません。
送るとしても雌雄が完全に決した最終的な局面。
最初からそんな自国に不利な部分で勝負する必要ありませんし、するつもりもないんです。
これ、主観を完全に廃したクールな客観的な事実でありますからね。まさに弱点を相殺する戦略ですよ。
敵が先に手出そうが、自分が出そうが、先ず衛星を破壊しサイバー戦や諜報戦や電子戦を実行し
圧倒的な投射力を誇るミサイルを徹底的に打ち込むだけで、
この限定した戦域で自衛隊や米軍は勝手に消耗していくのですから。

だから米軍は最近になってA2/ADという用語すら使用禁止にしてますね。
当たり前ですが、そんなの子分に軍拡させるための
米軍によるプロパガンダだったんですから当然です(笑)
東大卒の元総監はそれすら気が付いてないようなんで、解説しますけど

th_20140926-00000021-wordleaf-01e1da6a4f0adf659a3eb781ab74e3beb.jpg
中国にしてみれば、列島線なんか最初から眼中に無いのです。
普通に考えて下さい。列島線の先にある太平洋へ進出して何のメリットがあります?
石油も何もないグアムやハワイの要衝を抑えて米軍との正面から勝負するのにどれだけの戦力が要るか?
どっかのアホな帝国じゃあるまいし、そんな身の程知らずな事はしません。
中国が習近平主席の下、最初から見据えているのは、石油等革新的な利益を見込める西と南の要衝。
このチョークポイントを抑えるだけで、相手のシーレーンも封殺できて一石二鳥。

東へ出て米軍と真っ向勝負するより、西と南の要衝を抑えて
米軍の活動範囲を制限しながら、自分の軍事的プレゼンスも誇示できる道を目指すほうが
遥かに理に適ってますし、中国は着実に実効支配を伴いそれを実行しています。

th_限定戦域戦略性
そう、最初から列島線戦略なんか米軍のプロパガンダであり
長所を伸ばした中国による追い込み漁の漁場なんですね。
そもそも、その相手が勝手に限定した戦域こそが壮大な陽動戦略であり、
中国は海南島を中心にした南海艦隊により一帯一路を含めた本道を進むつもりなんです。

どうです?やっと解りましたかね。
地図を見てください。
海南島からなら水深の深い海域へ潜水艦もアクセスできますし
th_08f71018.jpg
空母等の艦隊も相手の勢力圏を通らずに進出できて、
相手の生命線である3ヶ所のチョークポイントも封殺できるんですよ。
自分らが南西諸島へ自衛隊配備して相手のチョークポイントを牽制してたつもりでしょうが
自分たちの衰退する国力も考えずに絶対に勝てない愚かな軍拡競争の罠に嵌ったのは自分たちのほう。
現実はそんなに甘いもんじゃないのですよ。

いいですか、F-35や軽空母使おうが
今度もこの南の島の自衛隊は玉砕に近い悲惨な目に遭いますからね。
勿論、有事が無くてもですよ。
どっちが手出しするか知りませんが(日本の可能性大)有事があろうもんなら
ボロ雑巾みたいな捨て駒にされるのは誰あろう自衛隊員。そのためにこれを書いてるんですよ。

次回以降はその様を実際の戦術にフォーカスしながら徹底的に解説していきます。

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