映画・テレビ・書籍の記事 (1/39)

嵐の中で耽読

ここ奄美大島は嵐が迫っています。とういうか、もう強風域の只中。
強制的に巣篭もりは確定なんで、本をどっさり図書館から借りてきました。
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いずれ個人的に資料で買おうと思ってる本ばかりで
この時期にはタイムリーな内容。

それと、沖縄戦関係の一次資料を探してたら図書館には
県などが編纂した史実等在ったんですが、門外不出。

なんで、以前は市街地の商店街にあった潰れたとばかり思ってた
古本屋さんの移転情報を野良仲間から聞きつけ下見に行くと
色々と貴重な資料やら全集やらがありましたよ。

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とりあえず安いコレを買いました。
今はネット通販なんどもあるんで経営は本当に苦しそうでしたが
こんなネット等でも買える単行本でなく、県の歴史資料や文学全集などもあったんで、
その辺をセレクトしながら買って個人的に支援しようかなと思います。
なんやかんや古本屋さんも知的財産なんでね。

あ、それと故大田昌秀氏の沖縄戦の写真記録は決定版もあるんで
そっちもネット通販等で追々買いたいですね。


そんなわけで、嵐の最中あの戦争について
じっくりと読書と思索に耽りたいと思います。

またも軍靴が響き捨て石にされる時代の嵐は止みそうにないんでね。
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今こそ戦前の貧民へシンクロ対比

戦前回帰な教育方針から治安が良いのに治安を維持する法案まで
時計の針が戻る時代。
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今こそ読みたいと戦前のプロレタリア文学を本格的に掘り下げようと
連休中に自宅の環境まで整備したわけですが、やはりその中でも小林多喜二
治安維持法による思想弾圧で壮絶なる拷問死を遂げた経緯は無論、
あの8年前くらいにブームになった名作やら、その戦前の貧民。

まさに、今、同様に貧しくなっていくのに体制を支持する従属的な国民性
それを自身の出自を元に鮮明に描き出した多喜二の著作は、
貧民の従属的な精神性を追体験しながら克明にリサーチするには最高の素材でして
(特にメジャー?な「蟹工船」以外も実に良いので全集で掘り下げよ)
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当然、フィクションではあるのですが
当時の最底辺の心情が痛いほどリアルに感じられます。
ムラ社会特有の妬み僻み足の引っ張り合い
抑圧され搾取され卑屈で陰湿で体制に従順な貧民の心情を抉り出す
この辺の鋭い感性が、後の迫害へと繋がったのでしょうね。
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感性が過敏だとあまりにも悲痛なので、家で読んでると
胸が掻き毟られる錯覚に囚われる程なんで
こういう木漏れ日の中で中和しながら読んでると没頭できます。

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それでも、回復するのにLPやらが必要な程ですがね(笑)
それくらい当時の最底辺の閉塞感を見事に抉る熱量の高い作品になっているので
読み手も疲労しますし書き手の熱量は想像を絶しますが
それが多喜二の多喜二たる所以

今こそ、この戦前回帰な時代の最底辺の匂いと
当時の最底辺の匂いをシンクロさせ対比させる価値があると踏んでいます。

何故ながら全体主義的な体制を生むのは為政者やインテリ層でなく
それを支持する民衆と無自覚な国民性なのですから。

そのある意味、救い難く卑屈な心情をフラットに汲み取る作業は
全体主義的に暴走する愚かな時代に飲み込まれない個人的な自己防衛の鍵。

それを得るのに多喜二や一連のプロレタリア文学を掘り下げる価値は大いにあります。

無論、アナログにね。


今こそ観たい「カッコーの巣の上で」

最近の映画も良いですが、こんな激動する時代。
ロボットのように血の通わない体制により、個人の尊厳が蔑ろにされ
人間とは何のために生きているのか?何が善で何が悪か?

その根源的な問いも利害のために爆速でおざなりにされ
障害者ですら一億総動員な政権の役に立たないと
施設職員による独善的な優性思想で殺され、その事件すらあっという間に忘却の彼方。
実に困ったもんですが

そんな時代、作品のレビューに入る前に少々前置きすると
小説なら、トルストイ、ドストエフスキーどちらでも良いですから
ロシア文学の古典を読めば、現代でも十二分に通じる
普遍的なヒューマニズムの基礎を汲み取れます。
そこから各自、今の時代を生きる上での人格的な核。
それを形成する思想哲学や倫理の個人的な掘り下げを開始できますが
映画なら個人的に今こそアメリカン・ニューシネマですかね。

人生で初めてド田舎の孤島の寂れた見世物小屋的な映画館へ親父に連れて行かれ
デヴィッド・リンチ監督の「エレファント・マン」を小学生で観た身
見世物小屋的な場所で最初から人間の根源の根源を問う作品の洗礼を受けたのは幸運であり
ただでさえ娯楽の少ない離島。
ビデオレンタルで親父が借りる「イージー・ライダー」など
希求する自由やそれを弾圧する体制に対する個人の限界を示す
刹那的な前期アメリカン・ニューシネマや
「明日に向かって撃て」や「真夜中のカーボーイ」など中期も含め傍観してましたが、
なんとなく人間にとっての普遍的な指針は朧げながら汲み取ってました。
チャップリン作品等もそうですね。

まあ、亡き親父が早稲田在学中に学生運動で逮捕された筋金入りの反体制野郎なんで
その血を引いてるといえば、それまでですが
こんな時代。今、改めて観返すと個人的なコアとして血肉化してるのが強烈に解ります。
一連のアメリカン・ニューシネマの中でも、
「タクシー・ドライバー」など後期の自分で掘り下げた作品は
今でも個人的なコアを形成するのに大いなる影響を与えております。

そんな中、とりわけ好きなのが

精神病患者の隔離病棟を舞台にした「カッコーの巣の上で」

言わずと知れたアメリカン・ニューシネマ後期に輝く名作ですが
やはり素晴らしいです。

ジャック・ニコルソンのニューシネマといえば
「ファイブ・イージー・ピーセス」なども味わい深いですが
コレは別格でしょう。

原作や脚本も秀逸ですが、低予算ながら実に個性溢れる各俳優陣の熱演により
普遍的なヒューマニズムを見事に描き、観る者へ思想的、倫理的な問いを強烈に投げかけます。

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秩序を乱しながら誰よりも人間的なマクマーフィーと
秩序に従順ながら誰よりも機械的で冷徹な婦長一派

その対立軸の中で”善悪一体”の普遍的なヒューマニズムが描かれていくわけです。
人間、何が楽しくて生きているのか?もっと言うと、何のために生きているのか?
悪や善なんて簡単に決め付けられるものではないですし
人間の根源的な尊厳なんて、人種や性別や出自や能力差を問わず
神様や悪魔ですら不可侵な領域なのが汲み取れます。

以下、多少ネタバレになりますが
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病院を脱走してビッチちゃんや患者仲間と共に院長の船に乗り
釣りをして帰還した時のこの笑顔
治癒されるはずの病院内では見せないこの満面の笑み
このワンカットが人間の主体的な幸福追求の本質を全て表してるわけで
無論、社会規範に照らせば行為自体が悪いことなのは明々白々なのですが、
人間というのは、ロボと違い感情の生き物。

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そのナーバスな領域を司り病んだ人間を癒やすはずの精神病棟が
利害やそれに伴う社会体制や秩序といったシステムを盾に
本来なら尊重されるべき個人の尊厳を蔑ろにし
システムへ従順になるようロボトミーに破壊していく様が描かれるわけで

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この作品は低予算で血糊など今となってはショボいですが、
その何一つムダのないカット描写とテンポ
その視線や表情だけで
人間の皮を被った冷徹なシステムとそれに対峙する”人間”
その感情の変化と対比が実に見事に描かれてまして
ジャック・ニコルソンだけでなく
婦長役のルイーズ・フレッチャーもオスカーを受賞してるのは納得です。
つか、全員に賞をあげたいですけどね。

自分たちが利害や秩序のために正義だと思ってる行為でも
人間の尊厳を踏みにじる行為であり、
一見秩序を乱す野蛮な行為でも
人間の尊厳を尊重し自由を希求する行為である。

神様ですら簡単に決められない本質的な問いを投げかけてまして
この作品から何を汲み取るか?
それによって、自分が”利害”と”人間”どちらが側にあるか?が、明確になるわけです。

ネイティブ・アメリカンの巨人チーフが投影役になり
音楽も実に素晴らしいこの作品のラストはクリント・イーストウッド監督の
同じように人間の普遍的な尊厳を問う「ミリオンダラー・ベイビー」に通じますし

個人的なコアになってるこの曲にも通じます。

まあ、簡潔に言えば実にパンクな映画ですよ。

この視点は激動する不寛容時代では特に重要です。
とはいえ、エモーションで”偉大な大作”志向の大統領の国には悲観していません。
激動の時代にこそ、こういうアメリカン・ニューシネマの如く
思想哲学的な自浄作用が働く、なんやかんや単純なようで奥深い国だからです。
それが働かないならアメリカもいよいよ終わりでしょう。


それよりも問題なのは、そういう普遍的なヒューマニズムすら汲み取れず
簡単にシステムの一部として感情的に自爆マシーンとして暴走、弾圧するこの国。

隣の国のように強権的なシステムこそ
その秩序維持に感情を利用するものです。

知らず知らず巨大で冷徹な一億総動員なシステムに取り込まれる激動の時代だからこそ、
人間が人間で在れるように
愚かで野蛮でも確固たる自分を持つことを推奨します。

それが、かのスティーブ・ジョブズの至言にも通じる本質でしょう。

狂人はどっちか?世の中わからんもんですよ。ホント

アツいぜ!NFLプレーオフ

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このところHDDは録画したNFLの試合でパンパン
いよいよポストシーズン、プレーオフに入り生中継をチェックするのもタイヘン
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こんな番組もあるんで楽しんでおります。

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ここのとこお笑い芸人のバラエティ番組なんぞ一切観ないのですが
コレは完全に別腹(笑)
特にアメフト経験者であるオードリーのこの番組は
NFLの魅力をわかりやすく伝えててホントに楽しいですね。
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個人的に昔から応援してる全米で唯一のガチな市民球団
早撃ちロジャーズ率いる我らパッカーズオフェンスも
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エンドゾーン付近からの2ndダウン&ゴールのシチェーション
リップコウスキーがTDを決めるパスプロテクションやコースを
RB経験者である若林君が実に楽しく解説しててエエ感じ。


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さて、そんな我らがパッカーズも地元ランボーフィールドでワイルドカードプレーオフ
ジャイアンツと対決したわけですが

序盤は押されるも後半からヘイルメリーも含むロジャーズのパスが冴えまくり快勝!!!



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リップコウスキーのラッシュも決まってランボーフィールドはご覧の通り

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QBアーロン・ロジャーズとヘッドコーチであるマイク・マッカーシー
老獪な両者の知略と妙技が炸裂した試合でした。

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さあさあスーパーボウルへの道
次はいよいよ現地時間14日と15日のディビジョナル
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組み合わせはご覧の通りで我がパッカーズは若きカウボーイズと対戦。
首位の強豪だけに死闘は必至。

若きQBプレスコットやRBエリオットを乗せると手がつけられなくなるので
ロジャーズがどう対応するか実に実に楽しみ。

個人的にはカウボーイズも好きなチームなんで
ぶっちゃけ、どっちでも良いですな(笑)
オードリーの春日くんもカウボーイズを応援してるようです。

しかし我らがパッカーズはロジャーズ以外人員不足な中
よくここまできたものです。さすがベテランの技
これでスーパーボウルで出たら盛り上がるんですがね〜

AFCはドルフィンズが負けたんで、どーでもいいですな(笑)

そんなわけでNFLはアツいですぞ〜

火星移住

さてさて、連日書いてるトランプによる新孤立主義時代や
この前書いた資本主義の先にある環境破壊時代に大いに関係あるのがコレ
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今週15日からスカパー6チャンネル合同で

この火星移住をテーマにした新番組が始まりますが、雑誌等で予習中。

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こんな感じで今月のナショジオは特大の付録も付いてるんでお得でっせ。
火星移住を夢見る良い子は火星地図を壁に貼ろう。

そんな火星移住計画
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今や連日書いてる通り行き過ぎた新自由主義やグローバリズムによって
儲けても儲けても富の偏在により、NASAは予算不足で宇宙開発は民間ベンチャー頼り。

そんな中、先頭に立つのが
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イーロン・マスク率いるスペースX社
再生可能エネルギーなどの分野でも先頭に立つ彼は
先が見えてビジョンのある数少ない経営者。

環境破壊などを無視した資本主義の先に何があるか?
当然、地球の破滅。
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先が見える人間ほど、そうなるでしょうな。
強欲な資本主義に固執するホリエモンらと同じビジネスマンでも
ベクトルやスケールやビジョンや実力がまるで違います。

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トランプのような指導者の先、新自由主義、新孤立主義に関わらず
この全てが有限な惑星上で資本主義が野放図に拡大すれば
必ず新しいノアの方舟を模索するのは自明の理。

そして彼のスペースX社は

再利用可能なロケット開発にも成功しています。


この単に打ちっ放しでロケットを上げるだけでなく、
切り離したブースターが再び海上の小さいドローンシップへ精緻に帰還する技術。
さすが向こうのベンチャーはレベルが違いますな。

宇宙開発の低コスト化は無論。
完全に火星移住を見据えた技術で、地球やステーションとの往復やら
(勿論、大気圏再突入へ使用するには耐熱処理も要りますが)
月やその先にある火星移住にも応用できます。

火星移住計画
現状、地球からダイレクトに片道移住する計画が最も技術的なハードルが低く
NASAなどはその方向がメインのようですが、個人的には片道移住は非現実的だと思います。

技術的な面でなく人間が他惑星で自律文明を構築する哲学的、思想的、政治的な面で
それを考えると、イーロン・マスクのロケットは往復して徐々に移住計画を構築するのに役立つわけで
重力が4/3で大気は薄いですが火星に応用するのはそんなに難しくないでしょう。

往復時に再利用可能なロケット技術は
地球や軌道上のステーションとの往復など必須ですからね。

往復の手段を確保しておけば精神的な負担も減りますし
必ず野心やそれに伴う争いが起こる人間の性質上、共同体を長く安全に構築する上でも
人員交代は色んな面でリスクが下がります。
(今の世界を見れば明らか)
火星では一人がテロ的な行為をしただけで、いとも簡単に共同体を破壊できるのですから

本来なら月に基地を作り、そこをベースにして移住計画をすすめるのが
隔絶された新天地で長期間現地調達により基地や文明を建設する試験台にもなりますし
最も現実的だと思うのですが、今のスペースシャトルすら飛ばせない予算的には非現実的。

だから現状は片道や往復に関わらずNASAなどもダイレクト移住を計画してるんでしょうが
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火星に移住船を射出&帰還できるタイミングは2年に1度と限られ
その長期間に渡る移動による体力消耗も未知数ですし
(毎日運動するISSへ長期滞在しても人間は帰還時にフラフラ)
そこから更に屋外では常時スーツ必須な過酷な環境で
現地調達により基地を構築するんですから相当にハード

なので、個人的には月で色々とデータやノウハウを蓄積した後に
火星移住するのがベターだと思うのですが、案外、ステーションすらない米国よりも
新興著しい中国あたりがその辺やってくる可能性もあるかもですね。

何れにせよ、長い目で見ると
色んな意味で火星移住はカウントダウンに入ってきたと思われます。

無論、我らが死んだ後の話ですが