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改めて、島嶼防衛の基本から(先遣部隊編)

この春に陸上自衛隊の基地が開所し、日々ハイスピードで事態が色々と進行していますが
どれも基地の中での動きや部隊の局所的な話題ばかり。
自衛隊の新防衛大綱における、島嶼防衛戦略の大枠を把握した上で
僕ら島民の生活圏で実際に進む訓練も含め、その展開の詳細まで網羅的に解説した情報は少ないですし、
度重なる基地の訓練など、把握できないように日米でなし崩し的に布石が打たれています。
そんなわけで、今後は島民の生活圏でもより目に見えてくるであろう南西諸島における島嶼防衛戦略。
その基本からわかりやすく、かつ、網羅的に解説したいと思います。
th_th_IMG_20190915_0001.jpg
これは自衛隊の統合起動防衛力という構想に基づいた島嶼防衛における部隊展開。
それを時間軸的に並べた一覧図。
矢印の先端から最初に離島へ送られる先遣部隊〜最期に送られる増援部隊が表示されています。
ご覧のように、離島の基地の中に配備されたミサイルや警備隊は、
最前線の現地配置部隊であり、最初から増援を前提にした捨て石的な部隊。

僕が基地の中にあまり興味が無いのも、その辺に理由があるのですが、
離島に事前配備される部隊や基地は、今回は敢えて省きます。

さて、その戦略、戦術的な是非はともかく、自衛隊の統合機動防衛力や島嶼防衛の大前提として
全国の部隊を”機動展開する部隊”と”動かさない部隊”に大きく2分し
島しょ部での有事には機動展開する部隊を、こんな感じで段階的に派遣するという目論見があります。
実際に沖縄以北〜種子島以南の南西諸島では、秋の実動演習などで
その矢印の段階的な組み合わせのバリエーションを試しており、1つずつ解説しますが

先ず今回は図の矢印の1番先。有事には最初に展開する
即応展開
◇先遣部隊 その解説から。

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ご覧のようにヘリコプターや空挺部隊や水陸両用車などを駆使する先遣部隊。

実際に奄美では、輸送ヘリなどの空港や基地への飛来は勿論
th_西古見ヘリポート
西古見という演習場でもなんでもない集落の空き地では
図にあるようにヘリコプターで迫撃砲を運び展開する組み合わせや
江仁屋離島
江仁屋離島2戦闘ヘリコプター
その対岸にある江仁屋離島という無人島では
水陸機動団の前身である、西部方面隊普通科連隊や第一空挺団による
ヘリコプターや輸送艦やゴムボートという組み合わせに
超高価な戦闘ヘリコプターまで組み合わせた”即応展開”の実戦的な訓練バリエーションが、

演習場でも基地でもなんでもない生活圏で既に行われています。



この陸上自衛隊の輸送ヘリが大挙して押し寄せ、奄美空港の敷地内にテントまで張り車輌まで入れて
民間空港の半分近くを占領したのも、”先遣部隊”による”即応展開”の1バリエーション


更に種子島では
97998
第1空挺団によるパラシュート訓練の組み合わせも、既に公開までされていますし

ダウンロードplt18101422420018-m9.jpg
水陸両用車と水陸機動団との組み合わせや
米海兵隊と共にこの即応展開にあたる共同訓練まで実施しています。

この辺の組み合わせバリエーションは、西部方面隊の実動演習である
鎮西26鎮西27で実際に南西諸島の生活圏で訓練されていますし、
その記録もリンク先のホームページ上に残っていますので参照してください。


このように島嶼防衛における概要。
その時間軸的な展開バリエーションを把握すると、現場で見る装備の”点”と
島嶼防衛構想の時間軸的な”線”が繋がってきますし
今は、何の布石が打たれてるのか?

その辺もクリアに見えてきます。

今やってる基地の中での共同訓練なんか、大した意味のない布石であり
本命の実戦的な訓練は基地の外で既に行われてるのが理解できるでしょう。

次回は、2番めにあたる”一次展開”と奄美駐屯地でも共同訓練を実施した
”即応機動連隊”について解説したいと思います。




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